大東亜戦争敗北の本質 [ 杉之尾宜生 ]
敗北の裏にあったものは何か?
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目次は次のとおりです。
第1章 情報と兵站
(戦略と戦術/情報・対情報とは何か/兵站の重要性)
第2章 開戦までの経緯
(開戦前の日本の国力/国力をどう判断したのか)
第3章 「シーレーン防衛」破綻の原因
(開戦前の船舶損耗見積/会戦後の船舶損耗の実態/シーレーン防衛失敗の理由)
第4章 「白兵銃剣突撃主義」採用の誤り
(「日露戦史」編纂過程における瑕疵/『歩兵操典』の改訂に見る不可思議/『戦役統計』による日露戦争の実相の検証/その他の「典範令」の制定に見る帝国陸軍の硬直性)
第5章 戦争指導の不徹底
(開戦前の戦争指導構想/「今後採ルヘキ戦争指導ノ大綱」/希望的観測によるミス)
第6章 ガダルカナル島への航空基地設定
(初期侵攻作戦終了後の動き/ガダルカナル島の戦い/奪取失敗・壊滅から撤退へ/陸軍の問題点)
第7章 戦争末期の陸海軍の迷走
(帝国海軍の隠蔽体質ー海軍乙事件/大戦略が欠落した陸軍ー大陸打通作戦)
なぜ日本は大東亜戦争に敗れたのか?
情報・対情報・兵站の軽視、
そしてそれを招いた科学的思考の欠如、
日露戦争辛勝以来の組織の制度疲労がまず原因として挙げられる。
だが数々の失敗を検証するなかで見えてくるのは、
戦略がまったく欠落していたこと、
そして何より失敗から学ばず、
その失敗を「なかったこと」にしてしまう、
帝国陸海軍の自己革新能力の劣化と喪失であった。
戦史研究に長年携わってきた著者が、
戦後70年の今こそ、敗北の裏にあったものは何かを問いなおす書です。
色々なヒントが詰まった本です。
<印象に残った一文>
「日本軍の「情報」と「兵站」の軽視こそが、敗北の本質である。」
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