中華帝国のジレンマ [ 冨谷至 ]
礼的思想と法的秩序
中華帝国のジレンマ [ 冨谷至 ] |
目次は次のとおりです。
1 中国古代の礼
(『論語』に見える礼/心の中の礼ー孟子/作為の礼ー荀子/礼典の成立)
2 中国古代法の成立と法的規範
(法の起源と展開/律と令の法形式/律と令の法典化/中国法の原理)
3 交差する礼的秩序と法的秩序
(礼から法へ/処罰される感謝の行為/法と礼の男女関係/殺人の奨励と礼賛)
いまや中国は世界有数の経済大国となったが、
中国を相手にする企業・政府は、彼らの無法で無礼な振る舞いにたびたび困惑させられる。
しかし、そもそもかの国は、孔子を筆頭とする礼の思想の発祥地であり、
古くからローマ法に比肩するほど完成度の高い法を有する文明国のはずです。
現在との落差はどこから生じたのか?
われわれは中国人の言動をどう理解すればよいのか?
古代中国で生まれた「法」と「礼」の概念はいかに展開、交錯し、現在にいたったのか?
その過程を追い、中華思想の根本原理を問い直す書です。
中国の実像が見えてきます。
<印象に残った一文>
「中国では伝統的に、道徳による政治、つまり徳治を法律による政治の上位においてきた。」
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