捨てられる銀行2 非産運用 (講談社現代新書) [ 橋本 卓典 ]
非産運用
目次は次のとおりです。
第1章 動き出した資産運用改革
第2章 ニッポンのヒサンな資産運用
第3章 フィデューシャリー・デューティーとは何か
第4章 年金制度の変化と資産運用改革
第5章 改革の挑戦者から何を学ぶか
終章 「売られないあなた」になるために
これが森長官の第2のメッセージだ。
ベストセラー『捨てられる銀行』が明らかにした森信親・金融庁長官の地域金融大改革。
実は、森長官の金融改革にはもう一つの大きな柱がある。
それが資産運用の大改革である。
キーワードは「フィデューシャリー・デューティー」。
受託者責任と訳されてきたが、森長官の定義は「真に顧客本位の業務運営をする義務」となる。
いま、銀行や生命保険、証券各社が「お客様の資産運用のため」というトークで売る金融商品の多くは高額手数料を取れる金融機関本位の商品ばかり。
銀行の窓口で勧められる「外貨建て貯蓄性保険商品」はその最たる例だ。
森長官の資産運用改革はここに厳しいメスを入れつつある。
真に顧客本位でない営業姿勢を続ける金融機関を「見える化」して、自然淘汰に追い込む。
金融庁ではなく顧客を見るべきとの真意をいち早く見抜き「愛される金融機関」に体質改善しないと、
銀行も生保も証券会社も「捨てられる」時代が来る。
今後の潮流を読む上で抑えておきたい本です。
<印象に残った一文>
「テーラーの判断で顧客に最適な手数料の低い商品を売っているだけでは、個人の営業目標は達成できても支店の業績評価は伸びない制度設計になっている。」
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