東芝解体 電機メーカーが消える日 (講談社現代新書) [ 大西 康之 ]
名著『失敗の本質』総合電機版
目次は次のとおりです。
序章 日本の電機が負け続ける「本当の理由」-電機メーカーを長年支え続けた“本業”の正体
1 東芝 「電力ファミリーの正妻」は解体へー待ちうける“廃炉会社”への道
2 NEC 「電電ファミリーの長兄」も墜落寸前ー通信自由化時代30年を無策で過ごしたツケ
3 シャープ 台湾・ホンハイ傘下で再浮上ー知られざる経済産業省との「暗闘」
4 ソニー 平井改革の正念場ー脱エレクトロニクスで、かすかに見えてきた光明
5 パナソニック 立ちすくむ巨人ー「車載電池」「住宅」の次に目指すもの
6 日立製作所 エリート野武士集団の死角ー「技術の日立」を過信し、消費者を軽んじた
7 三菱電機 実は構造改革の優等生?-「逃げながら」「歩み続ける」経営力
8 富士通 コンピューターの雄も今は昔ー進取の気性を失い、既得権にしがみつく
巨大な負債を抱え、会社解体の危機に喘ぐ東芝
かつて日本企業を代表する存在だった総合電機が軒並み苦境に陥っています。
東芝・ソニー・日立ほか大手8社の歴史や経営を詳細に分析することで日本の総合電機がはまった巨大な陥穽を描く書です。
名著『失敗の本質』総合電機版とも言える1冊は色々な気づきを与えてくれます。
経営に携わる方にはお勧めの一冊です。
<印象に残った一文>
「通信自由化、電力自由化によって上部構造(電力会社、NTT)の独占が崩れた時、それに依存した下部構造も当然にして崩れる。」
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