上司の「いじり」が許せない (講談社現代新書) [ 中野 円佳 ]
真っ正面から向き合い、実態調査し、問題提起
目次は次の通りです。
第1章 いじりの実態 何をいじるのか
(「愛あるいじり」はいじられる側にどう映っているか/職場でのいじりに「私だって傷ついている」 ほか)
第2章 いじりの効用 なぜいじるのか
(金融や営業でいじりが多いのはなぜか/新入りのための「通過儀礼」 ほか)
第3章 いじりの構造 なぜ加速するのか
(感染し、増幅される「いじり」/「怒るのはサムイ」の刷りこみ ほか)
第4章 いじりの帰結 何をもたらすのか
(いじりが心身を削る/最悪のケースとしての自殺・自殺未遂 ほか)
第5章 いじりの対策 どうしたらいいのか
(「いじり=ハラスメント」言語化の意義/学校現場でのいじり対策 ほか)
「いじめ」と「いじり」の最も大きく違うのは、「いじめ」は被害者に対して悪意を持って行われるものですが、
「いじり」は加害者側が被害者に対し「愛ゆえの行為」「良かれと思ってやっている」点です。
しかし、「いじり」の被害者は、加害者の思いも寄らないほど精神的にダメージを受け、
「線路に飛び込みそうになった」り(取材した某一流企業勤務総合職女性のコメント)します。
日本でおそらく初めて職場における「いじり」について真っ正面から向き合い、実態調査し、問題提起します。
いろいろな気づきを与えてくれます。
<印象に残った一文>
「チームの生産性を上げるには、チームメンバーの構成などよりも心理的安全が確保されている事が重要である。」
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