東芝事件総決算 会計と監査から解明する不正の実相 [ 久保 惠一 ]
会計と監査から解明する不正の実相
東芝事件総決算 会計と監査から解明する不正の実相 [ 久保 惠一 ] |
目次は次のとおりです。
第1章 発覚した会計不正
第2章 第三者委員会が指摘した4つの事案
第3章 ウェスチングハウスの買収
第4章 取り消されていた減損
第5章 原発工事会社の買収と運転資本不足
第6章 巨額減損の発表
第7章 ウェスチングハウスの破綻と連結除外
第8章 結論不表明と限定付き適正意見
第9章 債務超過回避策と危機の収束
第10章 上場廃止にしなかった東証の判断
「パソコンのバイセル取引」
「原子力事業の減損問題」
「企業結合の会計処理」
「取得価格配分手続」・・・全てが明らかに。
東芝の不正会計が、日本のどの会社でも起きるようなものだとすると、この事件の本質ーー会計や監査上の問題点ーーを理解しなければ、他山の石になりません。
ただ、会計や監査の知識が乏しいビジネスパーソンにとっては、この事件の理解は困難です。
東芝事件は会計や監査に関する様々な問題を提起しましたが、
この事件の特徴は、東芝から発表された情報のほか、関係者による通報などで、ほぼリアルタイムで事件が進行した点にあります。
しかし、専門家でない読者はもちろん、メディアの報道でも曖昧な(平易すぎる)記述になっていることが、この事件に対するさらなる誤解を招く要因でした。
本書は、会計士の著者が、事件の発端から現在までを分析、平易な言葉で事件の本質を解説するもの。
そこから、会計や監査の諸問題を明らかにしていきます。
過去の経緯を振り返り、会計・監査面から様々な決算・財務情報を正確に分析、東芝事件の総決算を行います。
平易な言葉といいつつも、専門知識がないと理解するのは容易ではないと思いますが、東芝事件の概要は理解できる書です。
<印象に残った一文>
「三様監査の重要性」
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