文学・評論: 2008年9月アーカイブ

「豊かな生き方」のヒント

良寛のスローライフ(松本市壽著)
<NHK出版>定価700円+税

目次は次の通りです。


第1章 スローライフの原点
第2章 ロハスな人生態度
第3章 ゆっくり・ゆったりのユーモア

第4章 心ゆたかな芸術家
第5章 内なる気骨を示す
第6章 無欲でしかも快活


生涯自分の寺を持たず、托鉢の乞食僧として過ごした良寛。
質素で、自然を愛し、自然に根ざした生活を送った良寛は、
まさに「スローライフ」の先駆にして最高の体現者でした。

そんな良寛の暮らしぶりを身近に見ていた解良栄重の
『良寛禅師奇話』にあるエピソードから、
疲れてしまった現代人に向けた「豊かな生き方」のヒントを探ります。


現代人に必要なことが書いてある本です。
生き方を見つめ直すヒントになると思います。


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よろしければご覧下さい。

さまざまな思想のエッセンス

経済倫理=あなたは、なに主義(橋本努著)
<講談社>定価1,600円+税

目次は次の通りです。


第1章 一貫した経済倫理の立場を形成してみよう
第2章 イデオロギーの立場を分類してみよう
第3章 最近の経済倫理問題について考えよう

第4章 「市場の倫理」と「統治の倫理」
第5章 政治経済の羅針盤―あなたは「右」?それとも「左」?
第6章 価値観マップを作ってみよう

いま私たちは、かつてないほど発達した市場経済の中に生きています。

そして私たちは、あるときには市場の「効率性」を評価し、
またあるときには市場の「失敗」をきびしく批判したりします。

では、市場社会はどのように倫理的な評価/批判をされるべきでしょうか。

そのような問いに対して、現代のイデオロギー―リベラリズム、
ネオリベラリズム、ネオコン、リバタリアニズム、
平等主義、共同体主義、マルクス主義―は、いかに答えうるのか。

そしてあなた自身は、なに主義なのか?

時事問題や、あなた自身の日常的で素朴な倫理感覚からスタートして
さまざまな思想のエッセンスを、実感的かつ体系的に理解できる一冊です。


かなり硬い内容なので読むには大変かもしれませんが、体系的に学べる本です。

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最先端のサイバー犯罪小説

偽装通貨(相場英雄著)
<東京書籍>定価1,700円+税

目次は次の通りです。

1章歪み
2章撓み
3章軋み
4章窪み

ネットマネーに抜け穴アリ。
このカネは誰にも見抜けない。

ダイヤモンド経済小説大賞受賞作家の最先端のサイバー犯罪小説です。


手に汗握る展開ではまって読んでしまいました。
厚さを感じさせず楽しめる本です。


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生き方を変え、国を変える

「気づき」の力(柳田邦男著)
<新潮社>定価1,400円+税

目次は次の通りです。

心を成長させる「気づき」の瞬間
大切な「孤独の時間」への気づき
気づきの原点は幼き日の感性
パリ展が気づかせてくれた絵本の力

足下への気づき「地元学」が国を変える
専門家の偽装数値に気づけ
「組織事故」の視点への気づきこそ
「一罰百壊」の時代錯誤に気づくべき時期だ

気づけ、「サイバー・テロ」の恐怖
よりよい死、その気づきと支援
河合隼雄先生の一言、「崖っ縁」の気づき
究極の気づき・曼荼羅図の体験


食品偽装、医療崩壊、教育危機…
便利さやお金を追求した結果、我々を待っていたものは何か?

いま、変わるために必要なことを著者が説きます。


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反社会的勢力の実態

税金をしゃぶり尽くす「闇人脈」(矢島正孝・一之宮美成著)
<講談社>定価1,500円+税

目次は次の通りです。


第1章 長崎市長射殺事件の真相
第2章 相次ぐ不当要求
第3章 エセ同和・エセ右翼

第4章 官製談合事件
第5章 ヤクザマネー
解説「反社会的勢力」にどう立ち向かうか

下流化するヤクザ、エセ同和・エセ右翼、悪徳行政トップ・議員等々
カネの亡者共の正体を白日の下に晒す“ニッポン喰い”の現場を暴きます。


なんともドロドロとした世界に関する本ですが、
現実を知ることは大事なことだと思います。

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切ないけれどちょっとすがすがし長編感動小説

茨の木(さだまさし著)
<幻冬舎>定価1,429円+税

目次は次の通りです。

第1章東京
第2章ロンドン
第3章ボウネス

第4章グラスゴー
終章聖歌 アメイジング・グレイス

四十八歳の真二は、二年前に編集者の仕事を辞め、妻とも離婚していた。
そんな彼の元に、半年前、父の葬儀で喧嘩したきりの兄・健一郎から、
突然父の形見のヴァイオリンが届く。

そのヴァイオリンを修理に出した直後、健一郎の病を知る。
兄の思いをはかった真二は、ヴァイオリンの作者を求めてイギリスを訪れ、
そこでガイドとして現われた響子に、初恋の女性の面影を重ねるのだった。

多くの人の親切に助けられ、ついに辿り着いた「父の背中」と、
そこで真二が見たものは…。


とっても丁寧な描写は読む者の気持ちを引きつけます。

読んだ後に切ないけれどちょっとすがすがしい気持ちになれる感動の長篇小説です。


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せつない100%私小説

童貞放浪記(小谷野敦著)
<幻冬舎>定価1,500円+税

目次は次の通りです。

童貞放浪記
黒髪の匂う女
ミゼラブル・ハイスクール1978

T大出だが童貞の大学講師・金井淳(30)は、
好きになった後輩・北島萌(27)と、ついに同衾にまでこぎつけたのですが。

「三十にもなって!」と彼女は叫んだ。
青春と呼ぶには遅いが、青春としかいいようのない、
せつない100%私小説です。


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内から外から迫りくる日本解体の危機

中国の日本解体シナリオ(西村幸祐編集)
<オークラ出版>定価1,200円+税

在日外国人。彼らには日本人以上の公的優遇措置が取られているのです。
大多数の日本人が知らない憤激の事実を赤裸々に明かす1冊です。


内容的にはちょっと偏った嫌いはありますが、
一般的には報道されない内容は参考になると思います。


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スピルバーグを超えた理由

宮崎アニメは、なぜ当たる(斉藤守彦著)
<朝日新聞出版>定価700円+税

目次は次の通りです。

1988ゴールデン・ウィーク―「となりのトトロ」「火垂るの墓」/「太陽の帝国」

1989夏―「魔女の宅急便」/「インディ・ジョーンズ/最後の聖戦」

1992夏―「紅の豚」/「フック」

1997夏―「もののけ姫」/「ロスト・ワールド/ジュラシック・パーク」

2001夏―「千と千尋の神隠し」/「A.I.」

2005正月―「ハウルの動く城」/「ターミナル」

2008夏―「崖の上のポニョ」/「インディ・ジョーンズ/クリスタル・スカルの王国」

現在の日本映画の興行収入の一位から三位まですべてを占める宮崎アニメ。
映画を宣伝する三つの方法、
アドバタイジング・パブリッシング・プロモーションに注目し、
宮崎アニメが牽引してきた、この二十年間の日本映画界をひもとく本です。


宮崎アニメとスピルバーグとの対比が面白い本です。


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偉業の原点に迫る

天才の時間(竹内薫著)
<NTT出版>定価1,600円+税

目次は次の通りです。


アイザック・ニュートン 生涯の研究を成し遂げた二〇カ月の創造的休暇
アルベルト・アインシュタイン 二〇世紀の世界観を変えた最も才能ある人の不遇
スティーヴン・ホーキング 天から与えられた休暇で開花した宇宙論

チャールズ・ダーウィン 進化論のアイデアを温め続けた生涯休暇人
シュリニヴァーサ・ラマヌジャン 数学しか勉強しない、数学だけに没頭する頭脳
グレゴリー・ペレルマン 問題を解くエクスタシーに生きる数学者

マウリッツ・エッシャー 版画の中に豊穣な幾何学世界を閉じ込める才能
イマニュエル・カント 現代科学がわかってた?二〇〇年前の考える人
ルートヴィヒ・ヴィトゲンシュタイン 『論考』から『探究』への飛躍を生んだ回り道

カール・グスタフ・ユング 深層心理の旅で確立した無意識の世界
宮澤賢治 『銀河鉄道の夜』に秘められた科学の美

鈴木光司 恐怖の感情を自在に操る卓越した才能
北野武 「世界のキタノ」を生みだした長い下積み

科学者、数学者、哲学者、芸術家…。

“天才”といわれる人物に共通して訪れる人生の休暇。
かれらの“暇”と“思索”の秘密を探り、偉業の原点に迫る本です。

天才の素顔を知ることができる本です。

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女性とのつきあいがよりスムーズになる一冊

「女の勘」はなぜ鋭いのか(赤羽建美著)
<PHP新書>定価700円+税

目次は次の通りです。


第1章 「女の勘」が鋭いホントの理由
(男の嘘は女にばれるが、女の嘘は男にばれない/いい女風なのに、キティちゃんが好きなわけ ほか)

第2章 女性は自分自身をどう思っているのか
(女性が描く理想像は抽象画に近い/女性は同性の目を強く意識する ほか)

第3章 女性は男に何を求めているのか
(女性は愛されることを積極的に求めている/女性をわかってあげること、それが優しさ ほか)

第4章 男が「女の勘」から学ぶべきものとは
(肩書きから解放された時間をもつ/初対面の相手とは身近な話から共通点を探る ほか)

なぜ女性は男の嘘を見抜くのか。
実は、嘘をつくとき、男はべらべらしゃべるのに対し、女性は黙り込む。
女性は肝心なときには余計なことを言わない。

その一方で広く浅い趣味で感覚を磨き、占いでイメージ能力を身につけることで、
知らず知らずのうちに勘を研ぎ澄ましている。

そんな女性たちは、男に何を求めているのか。

女性が望む「優しさ」を、男は勘違いしている?
どうしてダメ男がいい女を虜にできるのか?
女性向けエッセイの名手が女心の本質に迫る
女性とのつきあいがよりスムーズになる一冊です。


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誰が損をしているか?

格差と希望(大竹文雄著)
<筑摩書房>定価1,800円+税

第1章 資本の論理を問う
(「若者二極化」の弊害―意欲を再生する政策を/「資本の論理」を問う―法制度の整備が急務 ほか)

第2章 リスクと不安
(M&Aの背後に景気回復―ビジョン明確化、奏功/少子化社会の虚実を問う―大国幻想との決別を ほか)

第3章 社会の中のグレーゾーン
(「格差」批判と既得権の維持―論争の吟味が課題/政府の大きさを考える―国家像の議論が必要 ほか)

第4章 格差社会の行方
(「美しい国」を支える経済学―家計も知識武装を/「平時」こそセーフティネットの構築を―相次ぐ改革の提起 ほか)

真の問題とは?年金、ロスジェネ、企業の不祥事など、
この国の重大事を取り上げ、処方箋を示す
気鋭の経済学者による明快な時代診断です。。


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虚飾を丸裸にする「曽野流創作落語」

非常識家族(曽野綾子著)
<徳間書店>定価1,400円+税

目次は次の通りです。


東大について
けちについて
人口維持について

食物と言語の関係について
テレビの見方について
肥満について

金儲けについて
病院の使い方について

まだらぼけについて
美人について〔ほか〕

本音で楽に生きましょう。
人を見たらまず疑え、贅肉にも金にも毒がある…

世間にはびこるあらゆる偽善、
虚飾を丸裸にする「曽野流創作落語」の開演です。


短編集なので、手軽に読める本です。


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数多くの受賞歴を誇るロングセラー

精霊の守り人(上橋菜穂子著)
<新潮文庫>定価552円+税

目次は次の通りです。

第1章 皇子の身体に宿ったもの
第2章 卵を食らう魔物
第3章 孵化
終章 雨の中で

老練な女用心棒バルサは、新ヨゴ皇国の二ノ妃から皇子チャグムを託されます。
精霊の卵を宿した息子を疎み、父帝が差し向けてくる刺客や、
異界の魔物から幼いチャグムを守るため、バルサは身体を張って戦い続けます。

建国神話の秘密、先住民の伝承など
文化人類学者らしい緻密な世界構築が評判を呼び、
数多くの受賞歴を誇るロングセラーです。


この本は文句なしに面白いです!!

読み始めるとやめられなくなるのでご注意を!!(笑)


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しなやかに、したたかに人生をダメにしないワザ

40代。自分が変わる生き方(吉永みち子著)
<海竜社>定価1,429円+税

目次は次の通りです。


1章 心と身体の変わり目を上手に乗り越えるワザ―更年期
2章 ストレスをしなやかにリセットするワザ―問題解決
3章 大人の人間関係力をみがくワザ―心の距離感

4章 親子・夫婦・家族関係、ホンネの基本ワザ―家族の絆
5章 もう一度、いい夫婦関係をつくるワザ―賢妻の分別

6章 自分の世界を無理なくちょっと広げるワザ―生きがい
7章 焦りや不安を行動への意欲に変えるワザ―再チャレンジ


心のゆらぎ、一喜一憂を人間力に。
判断力・行動力・人間関係力を一生の財産に!
しなやかに、したたかに人生をダメにしないワザです。


身近な話題を著者とのおしゃべりをしているような感覚で読める本です。

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大局観と判断力

プロ棋士の思考術(依田紀基著)
<PHP新書>定価700円+税

目次は次の通りです。


第1章 「正しいか」より「新しいか」でものを見る―大局観と判断力
第2章 不安な手イコールだめな手とは限らない―劣等感と深く考える力
第3章 「どうあっても!」は知恵の宝庫である―捨石法と発想力

第4章 希望に向かう船にはどんな風も順風に働く―メンタル管理と勝負強さ
第5章 最悪の状況で最善の布石を積み上げる―プラス思考と強運力
第6章 自分を進めることは世界を少し進めること―先手をつかむ私の提案

トップ囲碁棋士のなかでも、とくに優れた大局観をもつ著者が、
プロとして勝ち続けるために必要な、ものの見方、考え方を明快に説きます。

布石、定石、手筋といった知識・技術の先にある囲碁の極意とは?
幼少期から劣等生で、意志が弱く、誘惑に勝てなかった著者が、
いかにして最強の囲碁棋士となったのか?

「捨石の発想」
「悪手が好手になるとき」
「強さと弱さは同居する」
「負けには理由が必ずある」

物事の本質を見抜く勝負師の言葉は、
ビジネスにも人生にも通じる普遍性をもちます。


碁は人生と語る著者の人生観は一流のものだけが感じられる神髄だと感じます。

プロ棋士の世界の厳しさとともに魅力を感じる本です。


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ぶれない生き方、ゆるぎない自信

自分の品格(渡部昇一著)
<三笠書房>定価1,400円+税

目次は次の通りです。


1章 「品格ある人」のプライドの高さ
2章 どんな人が「自分の人生の主人公」になれるのか
3章 「心のボルテージ」が高い人の魅力
4章 人心をつかみ、必ず結果を出す人

5章 「勝者」の実力と品格について
6章 この「正当性」があるかぎり怯むな
7章 「正しいベクトル」で、ものを見、判断する

8章 自分の美学―どう生きて、どう死ぬか
9章 「一流の品格」と「二流の品格」はここで差がつく
10章 「自分の運命」を動かしていく人!

自分の全人生をつらぬく価値ある10の“黄金ルール”です。


混沌とした時代だからこそ、著者の主張は参考になります。

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